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ー大工の種類6つと仕事内容、家が建つまでの順序を順番に解説ー

「ものづくりの仕事がしたい」「やりがいのある仕事をしたい」そんな仕事を探しているときの候補の一つに『大工』があります。
大工というと、木造の家の枠組みをつくる人というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか?
大工の仕事内容は木の枠組みだけでなく、多岐にわたります。それではどのような仕事があるのか、大工の仕事内容を詳しく見ていきましょう。
大工の種類
大工には種類があり、木造住宅の建築だけでなく、つくるものによって分けられています。
主な大工の種類、7種類を紹介します。
種類1:家屋大工
種類2:造作大工
種類3:型枠大工
種類4:建具大工
種類5:家具大工
種類6:船大工
種類7:宮大工
それではそれぞれを詳しく見ていきましょう。
種類1:家屋大工
家屋大工の仕事は、一般的な大工のイメージである木造建築です。「町大工」ともいわれます。
木材の加工と組み立てが主な仕事内容ですが、ほかにも、床や天井の下地づくり、壁や窓、階段、敷居などの仕上げや下地の組み立てなど「造作大工」の仕事を一貫して行う場合もあります。
種類2:造作大工
造作大工は、建物の骨組みが完成したあとに、建物内部の大工仕事を担当します。室内の下地や仕上げを材料から組み立てる仕事です。以前は家の骨組みと内部の工事を一貫して行っていましたが、近年は家の骨組みと内部の工事はわけて行うことが多くなっています。
「造作」とは壁や床、階段、敷居、窓枠などを指します。障子やふすま、戸などの建具の取り付けも造作大工の仕事の一つです。
種類3:型枠大工
型枠大工とは鉄筋コンクリートの建物を建てるために必要な、コンクリートを流し込むための型枠をつくる職人のことです。コンクリートが固まってから型枠を外すまでを担当します。
家屋大工が低層住宅や一般の住宅を建てるのに対し、型枠大工は中・高層マンションやビルを建てます。
種類4:建具大工
建具とは障子やふすまなどの、家の開口部に使う窓などの総称です。建具大工は障子やふすまなどのパーツを制作する大工ですが、近年減少しています。
もともと、ふすまや障子は外から新居に持ち込むものでしたが、現代では新居にふすまや障子は用意されています。和室の数が減っていることなども、建具大工の数が減っている原因の一つです。
建具大工に依頼をすると、量産されたふすまとはまったく違う質の高いものに仕上がるため、「こだわりのあるふすまにしたい」「特別感のある和室にしたい」という方には、建具大工に依頼することをおすすめします。
種類5:家具大工
家具大工とは名前の通り、家具をつくる大工です。家具を専門に扱っているため、そのクオリティは現場の大工につくってもらうよりも大変高いです。
家具大工にはさまざまな就職先があります。工務店に就職し、工務店の家に合わせて家具を制作している方もいれば、家具メーカーで家具をつくっている大工もいます。
クオリティが高い分価格も高くなりますが、耐久性を考えるとコストパフォーマンスが良いのも魅力の一つです。
ほかではないデザインや特別感のある家具にしたい方は、家具大工に家具をつくってもらうことを検討してみてくださいね。
種類6:船大工
船大工とは木造の船の建造を行う大工です。「漁船」や「屋形船」が木造の船にあたります。
一から船の建造をしたり、修繕を行ったりすることが主な仕事ですが、船大工の特徴として、木材の選別から設計・施工までを一貫して行います。昔ながらの伝統の技術と船大工特有のさまざまな種類の道具を使って船をつくっていくので、技術を習得するまでには長い年月が必要です。
種類7:宮大工
神社や仏閣の建物を建築や補修をする職人を指します。全国にある歴史的な建造物を渡り歩いて仕事を行うため、渡り大工ともいわれています。
重要文化財や、歴史的価値の高い建造物を手がけることも多いでしょう。大変な仕事ではありますが、それだけ貴重で大きなやりがいを感じられる仕事です。
一般的な大工とは違い、木組みによる難しい技術や木材の知識が豊富に求められるので、宮大工として一人前になるまでには長い年月と努力が必要です。
大工の仕事内容
これまでさまざまな大工の種類を紹介してきました。素人ではあまり知らない細分化がされていますが、主に一般的な大工とは、木造建築物の新築・増築・リフォームなどを行うことが仕事です。
それでは一般的な大工の仕事はどのような内容なのでしょうか?
新築の家が建つまでの工程は次の通りです。
1:木材の加工
2:現場での木材の調整
3:組み立て
それでは、一つひとつ見ていきましょう。
1:木材の加工
まず建築物に使用する木材の加工を行います。設計士がつくった設計図を正確に読む力と知識も必要です。工務店の作業場で加工をし、現場に持っていくパターンが多いですが、現場で必要な木材を加工して使うこともあります。
最近では木材を機械で加工することもありますが、自然の丸太などを加工するため人の手でしかできないものも多く、緻密で高度な作業のできる大工の存在は欠かせないものとなっています。
2:現場での木材の調整
作業場で加工された木材は、現場に持ち込まれてすぐには使われません。現場で調整をしてから、組み立てられます。場合によっては、せっかく加工した木材が使われず、変更される可能性もあります。
3:組み立て
組み立てをして骨組みをつくっていくのが最後の工程です。それまでにしっかりと段取りを行い、クレーン車を使って組み立てをしていきます。組み立ての時間は1〜2日です。
建造物の骨組みが終わると、次は内装の仕上げに取りかかります。この内装の仕上げは造作大工に引き継がれることもあります。
まとめ
大工の仕事は見習いの期間も長く、豊富な知識と技術が必要なため、大変と思われる方も多いかもしれません。しかし、自分の手がけたものがのちのちまで残る仕事というのは多くありません。
自分のかかわった仕事(家や建造物)が、大切に残されていくことは大きなやりがいとなるでしょう。ほかにも依頼人の喜んだ顔が見られたり、直接感謝を伝えられたりと、非常にやりがいを感じられる仕事です。
この記事を参考に大工の仕事内容と、その魅力を知っていただけたら幸いです。